カテゴリ:読書( 5 )

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『ドナウの叫び』ワグナー・ナンドール物語

懸賞 2009年 05月 23日 懸賞

ドナウ、ブダペスト、ハンガリーという言葉を見ると、思わず反応してしまいます(笑)
この本も、書店で見かけ何の予備知識なしに買い求めた物です。
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下村徹 著  (幻冬舎)

ハンガリー、トランシルバニア地方(現ルーマニア)ナヂュバラド出身、ハンガリー人でルーマニア国籍、スウェーデン国籍をもち、後に日本に帰化した
彫刻家、ワグナー・ナンドールをご存知ですか?

恥ずかしながらこの本を読むまで知りませんでした。(経歴はこちら

フランツ・ヨーゼフ1世の侍従武官長を務めた祖父から、『トーゴー元帥』『ブシドー』の話を幼い頃から聞かされていたナンドールは日本に憧憬の念を抱いていた。
医師である父から後をついで医師になるよう強く勧められていたが、反対を押し切りブダペシュトの国立美術大学に進学し、苦学しながら美術と国立医大で解剖学を学ぶ。
途中、第2次世界大戦が激化し、志願して出兵するが、傷病兵としてイギリスで終戦を迎える。

戦後は共産党下の恐怖政治のなか、芸術家として反政府運動にかかわり、1956年のハンガリー動乱の首謀者の一人として国外に逃れ、スウェーデンに亡命する。が、スウェーデンでの難民としての生活は希望の持てるものではなく、知り合った日本人女性の千代と結婚して1969年に日本に渡る。

翌年には栃木県益子にアトリエ兼住居を構え、ここでライフワークになる『哲学の庭』などの創作に専念し、1997年、日本でその生涯を終える。

ナンドールさんの素晴らしさは、その芸術性の素晴らしさだけでなく、生きてきた道筋、その信念、人間性の素晴らしさなのだと思いました。

キリスト、老子、釈迦、アブラハム、エクナントンを円い台座に配置し、その中央に世界を象徴する球を置いた『哲学の庭』の彫刻群が多くの支援者の尽力によってハンガリー・ブダペストのゲレルトの丘に2001年10月に建てられたとき、ヨーロッパ各地では大々的に報道されたにもかかわらず、日本ではその3ヶ月前に起こった9.11テロの報道で一杯で一切の報道がなされなかったのでした。

日本に帰化したハンガリーの偉大な彫刻家の、日本で創作した芸術が、
それも、『宗教、思想を超えて互いに世界を良い方向へと導いていこう』という、まさにこの時節にぴったりのテーマを持った物が半世紀の時を越えて発信されようとしてたのに・・・・・

私自身、ブダペストには2回行ってるのにこの哲学の庭の存在を知りませんでした・汗
また行く機会があったら是非訪れてみようと思いました。
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by gerrymama50 | 2009-05-23 12:58 | 読書

お薦めの小説

懸賞 2009年 01月 18日 懸賞

ここのところ晴天が続いてますが、寒くて寒くてとても出掛けようという気になれず、本ばかり読んでます。
最近読んだ小説から面白かった作品を紹介します。

『ウィーンの冬』・春江一也
『プラハの春』『ベルリンの秋』に続く、中欧3部作の完結編。
外務省から外郭団体に出向になった主人公、“リョウ”が特命を受けてウィーンに乗り込む、といった007ばりのスパイアクション小説になってたのにはちょっとびっくり。
世間を震撼させたオウム真理教らしきエセ宗教団体と北朝鮮がらみの国際テロを未然に防ぐために繰り広げられる攻防・・・・・前2作品よりはフィクションとして楽しめたかな。
★★★

『上海クライシス』・春江一也
作者は元外交官だけあって、大使館員がいかに健全な精神と強い意志を必要とされるかを良く描いていると思った。特に中国など共産圏・社会主義圏の国の駐在ともなれば、その国に滞在してる邦人の安全を確保するだけでなく、自らも諜報活動をしながら、自国を守るという防人のような役割を担っているのだ。
読み進むうちに、こんなことまで書いちゃって作者に身の危険は無いの?と思ってしまうほど、何処までがノンフィクションで何処からがフィクション?実在の中国高官やアメリカ政府高官などが登場している。
北京オリンピック前に大きく噴出した中国国内のさまざまな問題と合わせて、中国の抱えている問題を改めて考えさせられる作品だった。
★★★★

『ウォッチメイカー』ジェフリー・ディーバー
映画化もされたボーン・コレクターでお馴染みのリンカーン・ライム・シリーズの7弾。(もっとも、私ははじめてこのシリーズの物を読んだわけですが)
人気シリーズだけあって、507ページにわたる大作だったが一気に読んでしまった。
翻訳モノは登場人物の名前を覚えるのが苦手で(笑)
とくにサスペンスは人数多すぎ・・・・・
最初に2件の残忍な殺人事件と思われるシーンがあり、このまま残酷なシーンが続くようなら途中でやめようかと思った。が、意外やそれに続くはずだった殺人はことごとく失敗する・・・・
あれ~?と思っていると、思わぬ方向に事件が展開されていき・・・・
予想をことごとく裏切られる。
登場人物も皆魅力的に描かれているし、このシリーズ人気があるわけだわ。他の作品も読んでみようという気になってしまった。
★★★★★
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by gerrymama50 | 2009-01-18 16:25 | 読書

ベルリンの秋

懸賞 2008年 09月 14日 懸賞

『プラハの春』の続編、『ベルリンの秋』を読みました。
ベルリンの大使館に赴任した主人公が、カテリーナの遺児シルビアと再会し
≪ベルリンの壁崩壊≫という歴史的大事件に関わっていくというストーリーです。
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国境警備の記述(自動発射装置や地雷)など、事実とは多少異なった記述もあるようですが、
あくまでもフィクションとして見れば、そう目くじら立てることもないかと。

当時のベルリンの人々の暮らしや、おかれてた状況など実際に体験したからこその記述が興味深かったです。


今年6月に数日間滞在したときの写真と、壁があった頃の様子を比較してみました。

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by gerrymama50 | 2008-09-14 13:50 | 読書

プラハの春

懸賞 2008年 08月 26日 懸賞

『プラハの春 上・下』
春江一也・著

1967年3月、プラハ。
チェコスロバキアは共産主義の抑圧から脱し、経済改革と自由化への気運を高めつつあった。
そのさなか、堀江亮介はビーナスのようなカテリーナ・グレーべと出会った。
だが亮介は日本国大使館員、カテリーナは東ドイツ人の反体制活動家。
東西対立の最前線の地では、禁断の愛だった。

現地外交官が自らの体験を元に描いた、国際ラブロマン。(集英社文庫の紹介分より)


久々に面白い本に出会い、一気に読み上げてしまいました。

1967年の、いわゆる≪プラハの春≫を、現地で大使館員として実際に体感した作者ならではの視点で描かれてるので、息つく間もなくと言う感じで読んでしまいました。

ところどころに出てくるドイツ語や、先頃行ってきたばかりのベルリンの描写なども情景が目に浮かび、また、政治用語なども大変わかりやすく書いてあり、この手の著書にしては大変読みやすかったです。

当時の大使館員って大変な仕事だったんですね・・・(ま、今でもそうなのでしょうけど)

今では、チェコとスロバキアに円満離婚してしまった国ですが、プラハには近いうちに是非行ってみたくなりました。
あの美しい町並みは、民族の知恵と機智で守られたのだと、感慨深いものがあります。
スメタナの交響曲の中の『モルダウ』聴きたきなります。

続編の《ベルリンの秋》も読みたくなりました。

1956年から現在に至る東欧の歴史は、まだまだ知らないことがいっぱいあり興味がわきます。
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by gerrymama50 | 2008-08-26 09:08 | 読書

ブダペスト旅物語

懸賞 2007年 04月 28日 懸賞

本の紹介です。

『ブダペスト旅物語』
b0094739_23313495.jpg外山純子 著・写真
東京書籍

ドナウの真珠
ドナウ川のほとり、麗しき中欧の古都

ドナウ川をはさんで、王宮のあるブダ地区と商業地として発展したペスト地区に分かれるハンガリー(マジャール共和国)の首都。
ハンガリーの正式名称がマジャール共和国だというのもこの本ではじめて知りました(恥)
ハンガリーというのは日本でいう”ジャパン”外国向けの名称だそうです。

写真と歴史的背景の解説で、ブダペストを紹介したこの本を読んで、今一番訪れててみたい所です。(何故だかすっかりハンガリー贔屓に!!)

1956年のハンガリー動乱を経て
1968年の市場経済導入、経済改革の開始
1989年に独立、『ハンガリー共和国』
1999年NATO加盟
2004年EU加盟

こうして年表で見ると、自由主義国家となったのは近年の事なのですね。
さらに詳しく過去に遡って調べてみると、ミュージカルにみる、この国のはじけっぷりも過去の反動かとうなずけるものがあります。

つづき
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by gerrymama50 | 2007-04-28 00:16 | 読書